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最近文章ばっかりじゃないか!とツッコミきそうですね^^ 絵を描けない高萩をゆるしてください……(滝汗)
続きにお詫びにもならないジノアニャ文投下していきます。 いい加減アキさんとshionさんに約束したuraな絵もアップしたいところです。 いや、ほんとたいしたことないですけど…も!!
ジノ+アーニャ視点
『迷いなき剣に誓いを』
「アーニャ。――見舞い、きてくれたのか?今日の仕事はどした?」
ほっぺに絆創膏。腕と胸には包帯がぐるぐると巻かれている。見るからに重症の入院患者。 訪れた病室は少し薄暗い。昼間だから良いものの。備え付けの椅子に静かに座った私は、 ベッドに横たわったジノを見下ろした。
「今日はオフ。言われて様子を見に来ただけ。お土産は――忘れたからない。」
「うえっ、果物もなしか!?ワイン飲むのも禁止、肉類も禁止。いい加減、ひもじくて死んじゃいそうだ。」
「治してもらってる側。なのに……贅沢。」
「だってな~……味気ないメシばっか食わされるのもなあ。 少しはまともな物食わないと、治ってもすぐに戦線復帰も出来ないだろ。」
いくら頑丈さが売りの彼でも今の状態では戦線復帰するには程遠い身体だ。 やる気が有り余っているような本人からすれば、すぐに戻りたいのかもしれないが リスクが大きい。すかさず諌める一言を放つ。
「ナイトオブワンから伝言。完治するまで療養せよ。……だから、暫くジノはオフ。」
「はぁあー……やっぱり。大変有難いお心遣いだが、暇過ぎるな。」
「もちろん。仕事は溜まっているから、戻った暁には覚悟しておけ、とも言ってた。」
「はいはい。治ったらいくらでもお仕事致しますと、伝えてくれ。」
「傷。まだ痛い?」
「もう痛みはないんだ。麻酔が効いてるから。 しかし、速さには自信あったのに。俺もヤキが回ったかな……。」
包帯に覆われ、患部は見えないので、傷の度合いを確認できない。
「すぐ治りそう?」
「いまのとこ、治療は順調だってさ。回復スピードが早いですねって医者に驚かれた。」
「そう。……良かった。」
屈託なく笑う顔に少しだけ胸の中のもやつきが消える。
「アーニャ。」
「……。」
「何か聞きたかったから、来たんじゃないのか?そんな顔してる。」
「何も。なにも、ない。」
「眉間に皺が寄ってる顔で言うな。言えって、聞くから。」
「…………。」
「な?」
その眼差しに弱いわたしを知っていてそういうの? 時々悔しいくらいにわたしを責めるそれを。 苛立ちと不安、わたしのプライドをこれ以上傷つけるのは止めてほしい。 膝の上に乗せた手の握力を強めた。大丈夫。思考回路は冷静さを保ってる。 うまく聞き出せればそれでわたしの勝ちだから。
「その傷。わたしを……庇った、せい?」
「いいや、俺が不覚だったから。気にすんな。」
「何故?」
「仲間を助けてやる。アーニャは俺の同僚。特に理由がいる方が珍しいだろう。」
「違う。そんなこと、聞きたい訳じゃない……」
「なら、ほんとは何が聞きたいんだ?」
「ジノは――助けないと駄目、だと思った?」
「ちょっとだけ、な。」
「じゃあ、やられると思った?後ろを取られたと思った?誰かに心配されるほど、わたし弱くない。なのになんで」
「ジノは私より強いナイトオブスリー。……ふざけないで。私の誇りを、奪わないで。」
まくしたてたって何も変わらないのに感情の抑制が効かない。どうしてどうして?
「アーニャ相手に悪いとは思ったよ。けど、とっさに動いてたから覚えてないんだ。」
「嘘。ジノは……分かってる。」
「なんでそう思う?」
「私のせいでジノが……怪我するのは、嫌。」
「ジノ」
「うん?」
「護られるだけの存在だなんて、嫌なの。……望まない。だって、私はラウンズ。
――ナイトオブシックス、アーニャ・アールストレイム。だから――」
「背中。私にも護らせて。」
「ん…………頼んだ。」
大きな手が伸びてくる。いつもしなやかで強いはずの指が今日はどこか弱弱しく映る。 頬を包む手は優しく温かく、その顔はいつになく、静かにはにかんでいて。 太陽の光より眩しく、水より穏やかな微笑み。 頬を掠めるくすぐったい感触に目を閉じる。彼の手に自分の手を重ねた。 包帯によって生まれたほんの僅かな隙間で、直に触れられないのが酷くもどかしい。
どうか どうか 私に この人を護らせて。
渦巻く迷いを振り払うように目を開いた。空みたいに広い蒼い瞳が私だけをみている。 ふっと笑いが零れる。無表情が張り付いた顔でも、少しは綺麗に笑えているだろうか。 誓いを忘れない様にそっと口付けをした。栄養不足で少しかさついてしまった唇に甘く優しく。 今を生きている貴方の熱で私の渇いた心を満たして。
私たちは円卓の騎士。皇帝陛下の剣であり盾である。
いつ死が訪れるかわからない
いつ何を失うかわからない
けれど 恐怖を 憎しみを 死を 乗り越えてでも
愛しき人を護るのが騎士の役目でしょう? ------------------------------------------------ アーニャを庇って怪我したジノと戸惑いに揺れるアーニャ。 しかしどちらにしろネタが色々前に出したものとかぶりまくりな気がするジレンマ。
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