2024 11,23 18:26 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2010 05,19 00:20 |
|
※捏造・妄想注意※
アデューレジェンド2でソフィー視点+カゼマル 私はいつもこの世界の何処にもいなかった。 紺碧の空にも 褐色の砂漠にも 銀色の雪原にも 群青の海にも どこにも。 私という人間は存在しないかの様だった。 あの時から誰かに愛され、誰かを慈しむことなく生きて、そしていつか死にゆくだけの人間だと思い込んでいた。幼い頃に希望など置いてきてしまったから、生きようとする気持ちは消え失せた。 それでも、蘇った確信に呼び戻される。貴方を知りたいと願った日から。 「もう良いって……何もわざわざアンタが面倒見なくても……定期的にミズキのおっさんに、傷は見て貰ってるしよ。」 「……迷惑でしょうか?」 「や……ありがてぇけど、さ」 「……良かった。貴方の役に立てないかと思いました。」 「あのな……十分役に立ってるじゃねぇか。」 「……」 「どした?帰らないのか?」 「……ずっと考えていました、あの時から。」 「へっ。何か心配事だってか?」 彼の怪我していない方の手を取り、そっと触れる。温かい体温が後押ししてくれた。 「側にいて欲しいと願っています。……カゼマル。」 「あー……えーと、あのよ。」 困った様に顔を反らす彼からの答えをただただ待ち焦がれる。 「これでは困らせてしまうだけでしたね……ごめんなさい。」 パラディンの様にカゼマルもいつか私の元を去るのかもしれない。いつだって人の心は移ろいやすいものだと知っている。 「…………おい。塞ぎ込むことじゃねぇだろ?何がどうしたってんだよ。」 「私にも……私にも、分かりません。」 「けど、珍しいよな。……前は顔色一つ変えなかったのによ。」 「貴方が、どこかへ行ってしまうのではないかと……思って。どう引き止めたら良いのか。」 「俺は……簡単に約束出来るほど、人間出来ちゃねぇよ。」 「へへっ!アンタ、沈黙の聖女とかしてるよりはそうしてる方が数倍良いぜ。」 「人間はらしい顔が一番っつうことだよな。」 「……ええ、そう思います。」 精一杯の微笑みで見つめたら、照れくさそうに笑い返してくれた。胸に懐かしさの灯がともり始める。 これからの私は貴方と共に生きていて。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
忍者ブログ [PR] |